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- ドクターズインタビュー
医師になろうと思ったきっかけは?interview 01
祖父も父も歯科医師だったので、その影響が大きいですね。「歯医者になるんだよ」と言われながら育ちました。そんな環境だったので医療従事者以外の道を考えたことはほとんどありませんでした。今思えば、パイロットになりたいという気持ちは少しありましたね。飛行機が好きなので。
どうして耳鼻咽喉科へ
進んだのですか?interview 02
せっかくなら選択肢は多いほうが良いと思い、大学受験の際には歯学部と一緒に医学部も受験したのですが、結果的に医学部にだけ受かりました。親も私もこの結果に不満はなかったので、「歯科医以外の選択肢も有りだな」と、そのまま進んでみることにしたのです。耳鼻咽喉科を選んだのはある先輩との出会いがきっかけですね。耳鼻咽喉科はどちらかと言うとマイナーな領域なのですが、この先輩とお話しする中で、内科的な治療と外科的な治療の両方を行う耳鼻咽喉科がとても魅力的に思えたのです。耳鼻咽喉科では気道を扱いますし、末期のがんの対応も行いますので、全身管理的な処置が必要となります。生まれた瞬間から死ぬまで、年齢に関係なく対応するのが耳鼻咽喉科という領域です。そうした“直接人命に関われる”という点も、耳鼻咽喉科へと進む後押しになりました。実は皮膚科にも惹かれていた時期があったのですが、先輩から「もし道端に誰か倒れていても、耳鼻咽喉科医なら命が救える」と言われて、その言葉が刺さりました。
患者様の不安を取り除くために
「考えていることは
すべて伝える」
診察時に大切にしていることは?interview 03
診断の過程をわかりやすくご説明するようにしています。病気の診断の際には、症状を引き起こしている原因を絞り込む作業を行い、考えられる複数の疾患の中から合理的に判断します。明確に病気が特定できれば問題ないのですが、なかには診断が難しいケースも存在します。そのような場合には、私は考えられる可能性をすべてお伝えするようにしています。複数の可能性が考えられること、今ははっきりとした原因が分からないことを素直にお話しして、そのうえでどのような治療を行うのかを丁寧にご説明しています。例えば「この病気の可能性があるので、まずはそれを狙ってお薬をお出ししますので、経過を教えてください」「これで症状が改善しなければ、次にこの治療をすれば効果があるはず」というような感じです。そうした診査・診断をもとに適切な治療を行い、できる限り患者様にとって“つらい期間”を短くするようにいたしますので、耳鼻咽喉科に関わる症状・お悩みに関わらず、不安なことは何でも気兼ねなくお話しいただければと思います。
先の見通しも踏まえて
お話しになるのですね?interview 04
そうですね。先が見えないと患者様も不安だと思いますので、症状がどう推移していくのか、そのためにどんな治療を行うのかを、できるだけ丁寧に説明する努力をしています。特にめまいが起きる病気は多岐にわたりますので、経過を診ないとわからないことも多いです。ですので、できるだけ最初に「この可能性も、あの可能性もありますが、こっちの可能性もゼロではありません」と、考えられる可能性をお伝えします。そのうえで「お薬の反応次第で今後は、このような治療を行っていきます」ときちんとご説明して、患者様に安心いただけるような診療を心がけています。
診療のスタンスに対する
患者様の反応は?interview 05
処方したお薬が効かないと違う医院に変えられる方が多いと思いますが、当クリニックの場合はそれが少ないように感じています。当クリニックのことを信頼して再度お越しくださったのだと思うと、診察にも熱が入ります。
患者様の人生に長く
寄り添えることが
耳鼻咽喉科医・開業医としての
大きな喜び
日々の診療の中でやりがいを
感じる瞬間は?interview 06
長く医師をやっておりますので、最初に来られた時に小さかった子が、中高生や大人になっても来てくださるのは嬉しいですね。勝手な親心かもしれませんが、その方の人生の半分を見守れているような気持ちになります。例えば、小学生の頃から来られている方がいるのですが、今ではすっかり大人になり、結婚してご自身のお子さんと一緒に来られています。先ほどもお話ししましたが、耳鼻咽喉科では生まれた瞬間から死の間際まで対応します。ひとりの患者様の人生に長く寄り添うことになり、私はそれが耳鼻咽喉科医、そして開業医としての醍醐味だと思っております。
お子様の診察にも
力を入れているとのことですが?interview 07
そうですね。小さなお子様は診察自体を怖がることが多いので、保護者の殻にもお手伝いいただいて、まずは診察環境に慣れてリラックスしてもらうことから始めています。そうして落ち着いた瞬間に、できるだけ素早く診察・検査を済ませるように心がけています。
小さなお子様がいる方へ
お伝えしたいことは?interview 08
小さなお子様の鼻や喉の症状には特に気をつけてほしいです。例えば、青洟(※黄色、または緑色をした粘り気のある鼻水)が1週間以上続く場合は中耳炎を合併しているケースが多いです。鼻水や咳だけで熱がないと様子見で済ませてしまいがちですが、中耳炎を防ぐためにも、気になるようであれば一度ご相談ください。
地域のホームドクター
であり続ける
これまでも、そしてこれからも
クリニックの今後の展望は?interview 09
良い意味で特にありません。今後もこれまでと変わらずに「常に笑顔で、同じ医療サービスを提供し続ける」ことを大切にしていきたいと思います。当クリニックも開業から20年ほど経ちますが、長くなればなるほど同じ質とモチベーションを保つのは難しくなります。どうしても初心や探求心を失いがちですが、それらを忘れることなく、これからも真摯に皆様と向き合っていきたいです。
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メッセージをお願いしますinterview 10
当クリニックは耳鼻咽喉科ですが、お体の不調があればどんなことでもお気軽にご相談ください。当クリニックで対応できることは可能な限りさせていただきますし、必要に応じて適切な医療機関へのご紹介も行います。当クリニックにも様々なお悩みが寄せられますが、お話をうかがっていて思うのは、「大病院のドクターとの接し方、コミュニケーションの取り方がわからない」という方が多いということです。当クリニックでは「ドクターに相談する」ということのハードルを下げ、何でも相談できる雰囲気を大切にしています。患者様のお気持ちに寄り添い、できる限りのアドバイスをさせていただきますので、ご遠慮なくお話しください。